老犬向けの手作りごはんレシピを7つ厳選。必要な栄養素、避けるべき食材、1食あたりの分量の目安をわかりやすく解説します。
シニア犬に手作りごはんを始めるメリット
ドッグフードを食べなくなったシニア犬でも、手作りごはんなら喜んで完食する。そんな経験をした飼い主は少なくありません。
手作りの最大のメリットは食材を目で見て確認できる安心感と、愛犬の体調に合わせて中身を調整できる柔軟性です。
ただし、手作り食だけに頼ると栄養が偏るリスクがあります。**ドッグフードと併用する「トッピング方式」**から始めるのが安全です。フード比較記事でベースのフードも確認しておきましょう。
シニア犬に必要な栄養バランス
| 栄養素 | 役割 | 食材例 | | --- | --- | --- | | タンパク質(25〜30%) | 筋肉維持 | 鶏むね肉、ささみ、白身魚、豆腐 | | 脂質(10〜15%) | エネルギー源 | サーモン、亜麻仁油、オリーブオイル | | 炭水化物(40〜50%) | エネルギー | さつまいも、かぼちゃ、白米、オートミール | | 食物繊維 | 腸内環境 | ブロッコリー、にんじん、キャベツ | | カルシウム | 骨の維持 | 卵殻パウダー、小魚、ヨーグルト |
サプリメントガイドで紹介しているDHA/EPAや関節サポート成分を食事に取り入れることもできます。
絶対に与えてはいけない食材
| NG食材 | 理由 | | --- | --- | | ネギ類(玉ねぎ、長ネギ、ニラ) | 溶血性貧血を引き起こす(致死量あり) | | チョコレート・ココア | テオブロミン中毒 | | ぶどう・レーズン | 急性腎不全の原因 | | キシリトール | 低血糖・肝不全 | | 生の鶏骨 | 消化管を傷つける | | アボカド | ペルシンが犬に有毒 | | マカダミアナッツ | 嘔吐・震え・発熱 |
少量でも危険な食材があるため、調理台から目を離さないことが重要です。
レシピ7選
レシピ1: 基本の鶏ささみと野菜のおじや
最もシンプルで消化に優しい定番レシピ。食欲が落ちた犬の第一選択肢。
材料(体重5kgの犬1食分):
- 鶏ささみ 40g
- 白米(炊いたもの) 50g
- にんじん 15g
- ブロッコリー 10g
- 水 100ml
作り方:
- ささみを茹でて細かく裂く
- にんじん・ブロッコリーをみじん切りにして柔らかく煮る
- 白米と合わせて弱火で煮込む
- 人肌に冷ましてから与える
レシピ2: サーモンとかぼちゃのポタージュ風
DHA/EPAが豊富で、認知症予防に効果的な一品。
材料(5kg犬1食分):
- 生サーモン 40g(骨を除去)
- かぼちゃ 40g
- 豆乳(無調整) 50ml
- オートミール 10g
作り方:
- サーモンを茹でてほぐす
- かぼちゃを蒸してつぶす
- 豆乳とオートミールを加えて弱火で煮る
- 全体を混ぜて冷ます
レシピ3: 豆腐ハンバーグ(歯が弱い犬向け)
歯周病で硬いものが食べられない犬に。手で崩せる柔らかさ。
材料(5kg犬1食分):
- 絹ごし豆腐 50g
- 鶏ひき肉 30g
- 片栗粉 小さじ1
- にんじん(すりおろし) 10g
作り方:
- 材料を全て混ぜて形を整える
- フライパンで油を使わず焼く(テフロン加工推奨)
- 中まで火を通す
- 食べやすい大きさに崩して与える
レシピ4: さつまいもと鶏レバーのマッシュ
鉄分とビタミンAが豊富。貧血気味のシニア犬におすすめ。
材料(5kg犬1食分):
- 鶏レバー 30g
- さつまいも 50g
- 小松菜 10g
- 亜麻仁油 小さじ1/4
作り方:
- レバーを水から茹でてアクを取り、細かく刻む
- さつまいもを蒸してつぶす
- 小松菜を茹でてみじん切りにする
- 全て混ぜ合わせ、亜麻仁油を加える
レバーはビタミンA過剰にならないよう、週1〜2回までにしてください。
レシピ5: 白身魚のあんかけ丼
タラやカレイなど白身魚は脂質が少なく、体重管理中の犬に最適。
材料(5kg犬1食分):
- タラ切り身 40g
- 白米 50g
- 大根 15g
- 片栗粉 小さじ1/2
- だし汁(かつお・昆布、無塩) 80ml
作り方:
- タラを茹でてほぐし、骨を完全に除去
- 大根をすりおろす
- だし汁に大根おろしを入れ、片栗粉でとろみをつける
- 白米の上に魚を乗せ、あんをかける
レシピ6: 馬肉と根菜のスープ
馬肉はアレルギーが出にくく、低脂肪・高タンパク。アレルギー体質の犬にも安心。
材料(5kg犬1食分):
- 馬肉(生食用) 40g
- ごぼう 10g
- れんこん 10g
- 水 120ml
作り方:
- ごぼう・れんこんを薄切りにして柔らかく煮る
- 馬肉を加えて火を通す
- 具材をフォークで粗くつぶす
- スープごと器に盛る
レシピ7: ヨーグルト&バナナの腸活デザート
おやつ代わりに。腸内環境を整える善玉菌を補給。
材料:
- 無糖ヨーグルト 30g
- バナナ 1/4本
- きな粉 小さじ1/2
作り方:
- バナナをフォークでつぶす
- ヨーグルトときな粉を混ぜるだけ
バナナは糖質が高いため、週2〜3回程度にしましょう。
手作りごはんの分量目安
体重に応じた1日の総カロリーの目安です。手作り食のカロリーはドッグフードの約1/3〜1/4と低いため、量は多めに必要です。
| 体重 | 1日の必要カロリー | 手作り食の目安量 | | --- | --- | --- | | 3kg | 160〜200kcal | 約200〜250g | | 5kg | 250〜300kcal | 約300〜380g | | 10kg | 400〜500kcal | 約500〜630g | | 20kg | 700〜850kcal | 約880〜1,060g |
※あくまで目安。犬の活動量・体調・BCS(体型スコア)で調整してください。
手作りごはんの注意点
味付けは一切不要
犬に塩・醤油・味噌は必要ありません。人間の食事の取り分けも避けてください。
完全手作りは栄養士レベルの知識が必要
ドッグフードには計算された栄養バランスがあります。手作りだけに頼るとカルシウム不足やビタミンD過剰のリスクが。総合栄養食との併用が安全です。
冷凍ストックの活用
毎食作るのは現実的ではありません。3〜5日分をまとめて調理し、1食分ずつ冷凍保存しましょう。解凍は電子レンジで人肌程度に。
まとめ
手作りごはんは「愛犬のために何かしてあげたい」という気持ちを形にできる最もシンプルな方法です。
まずはレシピ1(ささみと野菜のおじや)をドッグフードにトッピングするところから始めてみてください。食いつきが良ければ、他のレシピにも挑戦してみましょう。
シニア犬ケアナビ 編集部
シニア犬との暮らしをサポートする情報メディア。犬種別のケアガイド、フード選び、日常の健康管理まで、シニア期の愛犬と飼い主さんに寄り添った情報をお届けしています。記事内容は獣医学的な知見に基づいて作成しています。