シニア犬の健康診断は何をするの?血液検査からエコーまで検査項目の意味、費用の目安、受診頻度をわかりやすく解説します。
なぜシニア犬に定期健診が必要?
犬は人間の約4〜7倍のスピードで歳をとります。つまり、半年放置すると人間の2〜3年分の変化を見逃すことになります。
シニア犬は病気の進行が早く、症状が出てからでは手遅れになることも。半年に1回の健康診断が、愛犬の命を守る最も効果的な手段です。
健康診断の検査項目
基本検査(どの病院でも実施)
| 検査 | わかること | 費用目安 | | --- | --- | --- | | 身体検査(触診・聴診) | 心雑音、腫瘤、痛みの箇所 | 初診料に含む | | 体重測定 | 肥満度、やせすぎの確認 | 無料 | | 血液検査(CBC) | 貧血、炎症、感染症 | 3,000〜5,000円 | | 血液化学検査 | 肝臓・腎臓・膵臓の機能 | 5,000〜8,000円 | | 尿検査 | 腎機能、糖尿病、膀胱炎 | 1,500〜3,000円 |
追加検査(シニア犬に推奨)
| 検査 | わかること | 費用目安 | | --- | --- | --- | | 胸部レントゲン | 心臓の大きさ、肺の状態 | 4,000〜6,000円 | | 腹部レントゲン | 臓器の大きさ、結石 | 4,000〜6,000円 | | 腹部エコー | 腫瘍、臓器の内部状態 | 5,000〜8,000円 | | 心臓エコー | 弁膜症、心筋の異常 | 5,000〜10,000円 | | 甲状腺検査 | 甲状腺機能低下症 | 3,000〜5,000円 | | 眼科検査 | 白内障、緑内障 | 2,000〜4,000円 |
費用の合計目安
- 基本セット: 10,000〜15,000円
- 基本 + レントゲン: 18,000〜25,000円
- フルコース(全項目): 25,000〜40,000円
ペット保険に加入している場合、予防目的の健診は保険適用外のことが多いです。ただし、検査の結果病気が見つかった場合の治療費は適用される場合があります。
血液検査の数値の読み方
特に重要な項目
BUN(尿素窒素)/ CRE(クレアチニン)
- 腎機能の指標
- BUNが高い → 腎臓が老廃物を排出できていない可能性
- シニア犬で最も多い異常値
GPT(ALT)/ GOT(AST)
- 肝機能の指標
- 高い → 肝臓のダメージの可能性
- フードやサプリ変更後にチェック
GLU(血糖値)
- 高い → 糖尿病の可能性
- 低い → 低血糖(特にチワワなど超小型犬)
WBC(白血球数)
- 高い → 感染症や炎症の可能性
- 低い → 免疫力の低下
受診頻度の目安
| 年齢 | 推奨頻度 | 検査内容 | | --- | --- | --- | | 7〜10歳 | 年1回 | 基本検査 + レントゲン | | 10〜13歳 | 半年に1回 | 基本検査 + レントゲン + エコー | | 13歳以上 | 半年に1回(+異変時随時) | フルコース推奨 |
健康診断を上手に受けるコツ
事前準備
- 朝ごはんは抜く(血液検査の精度のため。水は飲んでOK)
- 朝一番の尿を持参(清潔な容器で)
- 最近の気になる症状をメモしておく
- いつものフード・サプリの情報も持参
当日のポイント
- 午前中の早い時間帯が空いていてストレスが少ない
- 普段のキャリーバッグやクレートで連れて行く
- 緊張する子はお気に入りのおもちゃやタオルを
結果の保管
- 検査結果は必ず紙でもらう
- 過去の結果と比較して推移を見ることが重要
- スマホで写真を撮って保管しておくと便利
自宅でできる日常チェック
定期健診の間も、自宅で以下をチェックしましょう。毎日のケアの基本は日常ケア10のコツを参考にしてください。
毎日チェック
- 食欲(急に食べなくなった、異常に食べる)
- 水の飲む量(多すぎ → 腎臓・糖尿病の疑い)
- 排泄の状態(色、量、頻度)
- 歩き方(ふらつき、足を引きずる)
週1チェック
- 体重(できれば毎週同じ条件で)
- 口の中(歯茎の色、口臭)— 口腔ケアの詳しい方法は歯周病対策ガイドへ
- 目(白濁、目やに)
- 耳(臭い、赤み、汚れ)
- 皮膚(しこり、できもの、脱毛)
まとめ
シニア犬の健康診断は、病気を見つけるためではなく、病気を防ぐためのものです。「元気そうだから大丈夫」ではなく、「元気なうちに受ける」のが正解。健診結果に応じてサプリメントの導入も検討しましょう。医療費の備えとしてペット保険の比較も検討しておくと安心です。愛犬の健やかな老後のために、定期健診を習慣にしましょう。
シニア犬ケアナビ 編集部
シニア犬との暮らしをサポートする情報メディア。犬種別のケアガイド、フード選び、日常の健康管理まで、シニア期の愛犬と飼い主さんに寄り添った情報をお届けしています。記事内容は獣医学的な知見に基づいて作成しています。